新刊案内

2019年に刊行されたマラルメ関連の書物(刊行順)


(1)Gordon Millan, Marie Mallarme, Le fantome dans la glace, Classiques Garnier, octobre 2019.
     ・・・ゴードン・ミランによるマラルメの妻マリー(マリア・ゲアハルト)の評伝。

(2)小倉康寛『ボードレールの自己演出―『悪の花』における女と彫刻と自意識』(みすず書房、2019年11月8日)
  ・・・小倉氏による一橋大学提出の博士論文を書籍化したもの。

(3)ヴェルレーヌ(倉方健作訳)『呪われた詩人たち』(幻戯書房、2019年11月26日)
  ・・・倉方氏による『呪われた詩人たち』の久々の新訳。

(4)原大地『ステファヌ・マラルメの<世紀>』(水声社、2019年11月30日)
  ・・・原氏による2冊目のマラルメ研究書。


<補足:2018年に刊行された書物>
 Mallarme a Tournon et au-dela, sous la direction de Gordon Millan, Classiques Garnier, 2018.
    ・・・2015年9月にトゥールノンで開催された連続講演を書籍化したもの。執筆者はパスカル・デュラン、ティエリー・ロジェ、ベルトラン・マルシャルなど。



立花 史『マラルメの辞書学―『英単語』と人文学の再構築』

 
立花 史『マラルメの辞書学―『英単語』と人文学の再構築』、法政大学出版局、2015年9月、A5版420頁、定価5200円(+税)


2015年前半の注目すべき書物

(1)Noriko Takeda, Translation as Oneself : The Re-Creative Modernism in Stephane Mallarme's Late Sonnets, T.S. Eliot's Poems, and the Prose Poetry since Charles-Pierre Baudelaire, Currents in Comparative, Romance Languages and Literatures, Peter Lang, 2015.

・・・広島大学教授武田紀子氏の新刊。著者3冊目の英文による研究書です。モダニズムという観点、比較文学的観点からマラルメの後期の詩篇を扱っておられます。

(2)中筋朋『フランス演劇に見るボディワークの萌芽―「演技」から「表現」へ』、世界思想社、2015年

・・・愛媛大学専任講師中筋朋氏の新刊。19世紀末の演劇史・演劇理論に詳しい著者はマラルメの舞台芸術批評にも触れておられます。

(3)マリアンヌ・シモン=及川(編)『詩とイメージ―マラルメ以降のテクストとイメージ―』、水声社、2015年

・・・詩とイメージの関係を追及するグループのメンバーによる研究成果。各分野を代表する優れた研究者たちによる興味深い論文が掲載されています。

(4)宗像衣子『響き合う東西文化―マラルメの光芒、フェノロサの反影』、思文閣出版、2015年

・・・神戸松蔭女子学院大学教授宗像衣子氏の新刊。常に比較文化的観点からマラルメを論じて来られた著者3冊目の日本語による著書。


『マラルメ詩集』(渡邊守章訳)

 
『マラルメ詩集』、渡邊守章訳、岩波文庫、2014年11月、579頁、定価1200円(+税)
絶対の書物>を書くことの不可能性を逆手に取り、定型韻文・散文詩・批評誌と、超絶的な言語体を極限まで操り<不可能性の怪獣>に立ち向かったマラルメ。その究極の<劇場>の一つ、ドマン版『詩集』により、詩の言語を読み解き、耳を澄まし、思考する。


原大地『マラルメ 不在の懐胎』

 
原大地『マラルメ 不在の懐胎』、慶應義塾大学出版、2014年6月、四六版348頁、定価2800円(+税)

ジャック・ランシエール『マラルメ セイレーンの政治学』

 
『マラルメ セイレーンの政治学』、坂巻康司・森本淳生訳、水声社、2014年5月、A5版224頁、定価2500円(+税)
マラルメは、セイレーンを、詩それ自体の紋章へと変える。[...]セイレーンはもはや、人を欺くフィクション上の存在ではない。セイレーンはフィク ションによる行為、フィクションによる宙づりそのものである。[...]セイレーンという隠喩が示すもの、詩篇が実現させているものとはまさに、いまだ受 容の準備ができていない時代と「想像上の場」において熟慮された、詩の出来事と詩の危機なのである。



大出敦(編)『マラルメの現在』
黒木朋興『マラルメと音楽−絶対音楽から象徴主義へ』

 
『マラルメの現在』、水声社、2013年11月、A5版400頁、定価6000円(+税)
『マラルメと音楽』、水声社、2013年10月、A5版504頁、定価7000円(+税)


佐々木滋子『祝祭としての文学 マラルメと第三共和制』
永倉千夏子『<彼女>という場所-もうひとつのマラルメ伝』

 
『祝祭としての文学』、水声社、2012年3月、A5版384頁、定価5000円(+税)
『<彼女>という場所』、水声社、2012年3月、A5版787頁、定価12000円(+税)


ゴードン・ミラン 『マラルメの火曜会 神話と現実』

 ≪パリ ローマ街の質素なアパルトマンで行われた伝説的な会合…詩人の魅惑的な言葉、仕草、生気、表情は多くの作家を魅了した。≫(帯より)
柏倉康夫訳 行路社 A5判
2012年2月 定価2000円(+税)


清水 徹 『マラルメの<書物>』

≪自然主義的、リアリズム的文学観を根本的に刷新し、現代文学への道を切り開いた詩人が、その文学的出発から死の床に至るまで構想し続けた未聞の<書物>と何か?≫(帯より)
水声社 <水声文庫>
2011年10月  定価2000円(+税)


ステファヌ・マラルメ 『牧神の午後』

画像柏倉康夫意訳、加藤茜挿画
左右社  130部限定出版
A4判、仮フランス綴
2010年7月
定価1080円(税、送料込)














『マラルメ全集 I  詩・イジチュール』

画像 文学の極北に
 煌めく<詩>の星座。
 究極の言葉が、
 いま読み解かれる。

編集 阿部良雄、菅野昭正、
清水徹、松室三郎、渡邊守章
筑摩書房、2010年5月
A5判 600頁
定価 19000円(+税)








中畑寛之 著
『世紀末の白い爆弾ーステファヌ・マラルメの書物と演劇、そして行動ー』

 ≪至高の<書物>を孤独に試みる言葉の錬金術師マラルメ。19世紀末のパリを騒然とさせた爆弾テロ 閃光のなかで詩人マラルメが選んだ文学的<行動>の意味・戦略とは?気鋭の研究者が新たな視点で読み解く画期的考察≫(帯より)
水声社 2009年12月
定価 8000円(+税)


ステファヌ・マラルメ 『賽の一振りは断じて偶然を廃することはないであろう』

画像フランソワーズ・モレル編著
柏倉康夫 訳
行路社 2009年4月
定価 6300円(税込)



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